タミヤ1/48 フェアリー・ソードフィッシュ

なんだか趣味のコーナーと化してるなぁ。

今回は模型のお話。

複葉機ながら第二次世界大戦を戦い抜いた名機ソードフィッシュを模型で作ってみよう、というのが今回のお題。フェアリー・ソードフィッシュといっても知らない人の方が多いかもしれないので、タミヤの説明書から抜粋して紹介しましょう。

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第2次世界大戦において傑作機と呼ばれたイギリス軍用機のトリオは
・スーパーマリン・スピットファイヤ (戦闘機)
・アブロ・ランカスター (爆撃機
・デ・ハビラント・モスキート (一応攻撃機 万能機として使われた)
といわれています。これらにもう一機加えるとするならば、それは間違いなくフェアリー・ソードフィッシュ(メカジキの意)ではないでしょうか。

<<中略>>

ソードフィッシュには取りたてて述べなくてはならないような技術的な特徴は全く存在しません、その構造は第一次世界大戦の頃の航空機とほとんど変わらず、鋼管布張りで木材も各所に使われています。エンジンもしごく平凡な空冷星型9気筒のペガサス3M(690Hp)及びペガサス・30(750Hp)となっています。本機は3人乗り、全幅14m、全長11m、総重量4.2tという大型機であるにもかかわらずエンジン出力は700馬力前後ですからその性能は決して高いとは言えません。

<<中略>>

ここでソードフィッシュと当時の日本海軍とアメリカ海軍の艦上攻撃機雷撃機)と比較してみましょう。これら3機は、初飛行の時期には多少の差がありますが第二次世界大戦初期における日米英の主力艦上攻撃機でした。

          ソードフィッシュ(英) TBDデバステータ(米) 97艦攻(日)
最大速度(km/h)      230         330        350
巡航速度(km/h)      190         210        260
上昇力(m/min)       150         220        360
上昇限度(m)        3260        6600        7800

上の表を見て分かるとおり,ソードフィッシュはこれが1940年代の実用機かと疑いたくなる性能なのです。

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えと、キットの解説書の冒頭で「名機でしょ」と持ち上げておいて、後で古く低性能をこれでもかとアピールするこのツンデレっぷり。タミヤソードフィッシュに対する愛情が伝わってくるようです。この後、設計は旧式だが信頼性は高く終戦まで活躍したと結ばれ、その後タラント軍港への夜襲(日本の真珠湾攻撃のモデルになったと言われている)などの戦歴が紹介されています。

キットは既に10年前のもので、私からすれば航空機のキットは1980年代後半に一つの壁を越えており、それ以降のキットはまぁあんまり変わらんのです。とはいえ、10年位前に実際にこのキットを組んで衝撃を受けたのも事実で、当時「タミヤ渾身の作」と言われていましたがそれを十分納得できる出来栄えでした。パーツの組みあがりがカチっとしており、組みやすさを優先してパーツの隙間処理を諦めて塗装してから組むか、あるいは仕上がりを優先してマスキングの面倒な作業を覚悟しつつ組んでから塗装という道を選ぶかの2択をせまられる場面でも、躊躇することなく前者を選択できるのはこのキットの完成度の高さゆえだと思います。


キットは基本的にストレート組みですが、以下の部分を少しだけいじってます。

  • 主翼上面のエルロンを動かすためのシリンダ付近が一かたまりとして処理されている
  • 爆弾懸荷装置の触れ止めが左右一体となっていて大変見苦しいので、ここを振れ止めらしい形状に削り直した。
  • 水平尾翼のエレベータ、垂直尾翼のラダーを動かすためのワイヤを追加した。
  • 主翼上にある翼をロックさせるレバーのような部品をそれらしく削り込んだ。

それから、細かい箇所では機関銃などの銃口はピンバイスで穴を空けてます。とにかく「隙間はできるだけ再現する」ということに重点を置いて組み立ててみました。それから、貼り線などは本キット専用のエッチングパーツセットを別に購入して使用しました。社会人になるとこの辺ケチらないですね。


このキット、最近のキットには珍しくフィギュアがついています。流石にこういう飛行機にはフィギュアは欠かせませんね。それにしても、時速600km/h以上の戦闘機が飛び交う空を時速200km/hの雷撃機が飛んでいたなんて、なんともヨーロッパの空の戦いはよく分からんですな。しかも、ソードフィッシュに関してはパイロットにも結構支持されていたというし。

調べてみると残念ながら、私が組み立てたソードフィッシュMk.Iは生産が終了しているようで、胴体パーツが透明なクリアパーツエディッションのみしかないようだ。

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透明パーツでないソードフィッシュはMk.IIで、オイルクーラーが大型化されるなどの改良をされたタイプ。

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組み立てる時はエッチングパーツもご一緒に。思ったほど加工は難しくないし、何よりも仕上がりが違います。

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それにしても、商品の紹介するには便利な機能が揃ってるんだな、はてなって。
アフィはじめてみようかとか思ったりして。